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アリババとテンセントで加速する多角化戦略「選択と集中」を無視した企業戦略は暴走なのか?それとも新しいビジネスモデルの誕生なのか?

BAT(BAIDU, ALIBABA,TENSENT)と呼ばれた3強時代は、いまやアリババとテンセントの2強になりつつあります。
10月17日現在のアリババの時価総額は4490億USD(50兆5000億円)、テンセントは3.37兆HKD(48兆4000億円)、それに対して百度の時価総額は937億USD(10兆5000億円)で、2大巨人の急成長の前に百度は2割程度の規模感になってしまいました。

売上ですが、アリババが251億USD(2兆8000億円)テンセントが221億USD(2兆5000億円)、百度が100億USD(1兆1200億円)、最終利益に関しては、アリババが65億USD(7300億円)、テンセントが62億USD(7000億円)、百度が17億USD(1900億円)となっています。

興味深いのは、アリババもテンセントもM&Aにより本業以外のいろいろな事業を買収して規模を拡大していることです。
世界の経営史を振り返ると多角化戦略により企業は失敗し、選択と集中により経営資源を集中させるということが経営研究の中で言われてきましたが、この2強はそれを無視するかのように本業以外の事業をM&Aで買収し、多角化戦略を取っています。
なぜでしょうか?

アリババの本業はタオバオやTMALLなどのEコマース事業で、テンセントはゲームが本業です。そしてそれぞれアリペイ、We Chatペイと決済システムを有しています。
しかし、アリババの創業者ジャック・マーによると、現在は産業革命の真っただ中で、その源泉はビッグデータにあるとのことです。
エンタメ、医療、自動車、旅行等の分野で積極的投資を行っているのは、オンライン決済システムやソーシャルメディアやWeb アプリを通じたますマーケティング、
すなわちビッグデータの活用が根底にあり、それを実現する事業領域として医療や旅行、自動車等の分野でこうしたビッグデータを活用したAIによるIT革命を志向しているとのことです。

今後、あらゆる事業が数字によって管理されるようになり、それをこれらの2つの企業が実態と決済をおさえていたとしたら。。。
ビッグデータの活用によりあらゆる事業領域で、中国全土、および全地球規模でのマーケティングを自社で行うことができる企業。。。
アナログでやってきた企業はビッグデータの前に太刀打ちできるのでしょうか?
アリババ、テンセント、両社とも末恐ろしい企業になりそうです。
彼らの事業戦略といかに同調して、マーケティング戦略を構築できるかが、日本企業の中国事業の成否を握っています。

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