「イオンモール」が外国人観光客を逃さない理由

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空の玄関口である成田空港、その周辺にある大型ショッピングモールは、いつ訪れても外国人観光客で賑わっている。
多国籍な言葉が行き交い、まるで異国に居るような錯覚を起こすほどである。

空国に近く、帰国するまえの空き時間を利用して買い物ができる=「立地の良さ」が一番の理由であるが、それだけでなく、イオンモールは様々な方向からインバウンド対策に力を入れている。


20160201aeon1.jpg提供:AEON NEWS
今年の2月、イオンモールは中国の旧正月にあたる「春節」に合わせ、全国630店舗の免税取扱いに対応した。
主な取り組みとしては、中国人が利用する「銀聯カード」を対応できるレジ台数を大幅に増加し、人気の高い商品を各国の言語で対応できるよう、国ごとに陳列を整えた。
また、インターネットを通じて外国人観光客がイオンの情報をスムーズに得られるよう「インバウンドホームページ」を充実させ、割引きクーポンの発行や、直接コミュニケーションがとれる通訳可能なスタッフを増員し、電話通訳ツールも導入した。


今年の春は「AEON SPRING CAMPAIGN」を開催し、アジア圏にある260店舗で配布されたチラシや、WEB上のクーポンを持参すると、アジアの子ども達に絶対的人気を誇る「ドラエモン」のトートバックをプレゼントするなど、季節ごとに訪日外国人向けのキャンペーンを開催する予定だ。


thumbW480_photo1.jpg提供:日経トレンディネット
昨年12月には、イオンモール専用の免税店「よいひばんらい」をオープンし、外国人に人気の高い日本製の電化製品や化粧品、キャラクター製品、食品などを集め、英語、中国語、韓国語、タイ語(ベトナム語)に対応できるスタッフが常勤している。

aeon-atm-basho-7.png提供:日経トレンディネット
イオンモール内(成田、幕張、MORI、常滑、北谷SC、沖縄)にはATM外資両替機が設置されており、アメリカドル、ユーロ、中国元、韓国ウォン、香港ドル、台湾ドル、タイバーツ、の円両替が可能である。


thumb_240_19_px240.jpg提供:AEON NEWS
イオンは、帰国する外国人が大量に購入した商品を梱包できるよう段ボールを大量に常備している。だが、団体客が一気に訪れると数が足りず、スタッフが補充するとすぐに客が群がる姿は実に興味深い。

今後も全国のイオンモールは免税対応の幅を拡大する予定であり、この先の動向に目が離せない。

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このページは、GOKURAKUが2016年4月29日 15:10に書いたブログ記事です。

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