激安スーツが売りの「洋服の青山」が、「10万円のスーツ」を販売決定!!

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1着買えば、2着目は1,000円、もしくは半額!と、破格のセール法を繰り返していた「洋服の青山」が、なんと、1着10万円の超高級スーツを売り出す決定をした。
既に2000着を用意しており、スーツを売る際に欠かせない「裾上げ」も、15分以内で仕上げられるよう手配済だ。


長年に渡り、「安さ」を売りにしてきた青山が、なぜ10万円もするスーツを作製したのか。
はたして、誰が買うのか...
これには、世間を騒がせた「中国人観光客による爆買い」が大きく関わっている。

青山が顧客のターゲットとして目を付けているのは、日本人の学生やビジネスマンではない。
良質な物を求め、日本へ買い付けにやってくるバイヤーや、訪日客に焦点を当て、インバウンドビジネスを確立するつもりだ。

また、ここ数年間は、2着目1,000円などの激安セールは廃止しており、徐々に「高価格で良質なスーツ」を目標にビジネスモデルを変えつつある。

団塊の世代が大量退職したことや、スーツカンパニーなど、安価で良質のスーツを扱う専門店が増えたことから、青山のスーツの売り上げは減少の一途を辿るばかりだ。

青山商事の15年4〜12月期連結決算の売上高は、前年同期比7.7%増の1598億円、営業利益は29.4%増の91億円だった。為替予約に伴う金融派生商品の評価損を計上した結果、最終利益は52億円で4.8%減った。

しかし、青山商事の2015年度決算説明資料を見ると、スーツの販売単価が12年同期に比べて16.8%上昇している。
これはどういうことか。


つまり、
とにかく安価に枚数を売る!という商法から、高価格で良質なスーツを充実させる!という商法に切り替えた結果、販売枚数は18%減ったが、売上高は5%強という素晴らしい結果を算出したのだ。

訪日客の需要が多い青山銀座本店では、免税売り上げが、2015年期10億円であったが、2018年までに30億円にまで伸ばす目標を掲げている。
話題の10万円スーツも、全国の免税店を中心に売り出す予定だ。

しかし、あの安さを一番の売りにしていた青山が10万円のスーツを作ったというのだから、世間は驚くばかりである。
今までインバウンド影響力の高い商品と言えば、化粧品や家電が主であったが、洋服業界もいよいよインバウンドの波に乗りはじめた。
ますます目が離せないですね。

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このページは、GOKURAKUが2016年3月 8日 22:13に書いたブログ記事です。

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